ESMTP〜拡張SMTP

 SMTPが7ビットのASCIIコードしか用いていない
しかし、MIMEでは都合の悪い場合も多々ある。
そこで、これを8ビットでも利用できるようにしようとしたのがESMTP(Extended SMTP
ESMTPは、SMTPの機能をそのまま包含しつつ、8ビット対応だけでなく、幾つかの拡張を同時に行っている。仕様はRFC1869およびRFC1652などで定義
(SIZEキーワード,ETRNコマンド,8bitMIMEキーワードなどが拡張された

  • グリーティング

 通常のSMTPではHELOコマンド
ESMTPではEHLOコマンド

  • パブリックサービスとしてのSMTP

もともとのSMTP仕様ではまったく触れられていない機能
ユーザーのログイン機能が拡張

問題の根本は、
(1)MTAが受信機能
(2)メーラからの転送依頼を受ける機能
を兼ねている点
そこで、2つの機能を別々のサーバに分割し
(1)受信用では自身のドメインあてメールのみ受け入れる方法
(2)転送依頼用では新たにログイン機能を付加する方法

(1)「メールリレー制限」などと呼ばれる方法
ただし、SMTPにかかわる方法ではなく、一般にはMTA個々の機能として取り入れられている。あて先アドレスを解析し、自身のドメインやサーバ名を含んでいない場合には、受け取りを拒否すればよい。

(2)幾つかの方法(例POP before SMTP)が考えられているが、今後一般化すると考えられるのがSMTP-AUTH

ISPの運営するMTAでは「POP before SMTP」と呼ばれる方法が現在はポピュラー
これはPOPでログインを行った後、一定期間(5分間など)のみ、
同一のIPアドレスからのSMTP接続を可能にする方法
SMTPサーバとPOPサーバの機能が連動しなくてはならない。
クライアントにさして変更もなく簡易に導入できるメリットはあるのだが、
IPアドレスの詐称などは技術的にも可能であるし、
それほどセキュアだとはとらえられていないので、
SMTP-AUTHが普及するまでのつなぎとの理解が一般的